Good luck to Tony
2022年6月30日(木)
皆さまこんにちは!
7月の野菜セットの中身
ジャガイモ、玉ねぎ、キャベツ、にんにく、ナス、ピーマン、伏見唐辛子、モロヘイヤ、ツルムラサキ、さやいんげん、パプリカ、キュウリ、トマト、ミニトマト、ミディトマト、セロリ、大葉、ゴーヤ
8月の野菜セットの中身
ジャガイモ、玉ねぎ、キャベツ、にんにく、ナス、ピーマン、伏見唐辛子、モロヘイヤ、ツルムラサキ、パプリカ、キュウリ、トマト、ミニトマト、ミディトマト、大葉、サラダごぼう、ネギ、オクラ、ゴーヤ
中身は天候にもよりますが、大体こんな感じです。このうちの10~13種類くらい入ります。
卵も、あります~。
お米は、昨秋、豊作でしたので、まだ余裕あります。ご注文お待ちしております~。
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さて皆さまあためてこんにちは。またまた前回の更新から1か月半空いてしまいました。
この1か月半、いやーーー、忙しかったです。田植えの準備、田植え、夏野菜の植え付け、支柱建てや剪定などの世話、秋に収穫するさつま芋や里芋の植え付け、ジャガイモ掘り、玉ねぎの植え付けと乾燥作業、日々のの収穫出荷、鶏の世話、子供のあれこれに、地域の草刈り、実家のアレコレ、などなど…。こうやって羅列するだけでもなんだか頭がクラクラしてきます(笑)
僕の仕事時間は週あたり80時間を超えて、「う~ん、さすが最農繁期~!!」という感じでした。アルバイトさんにも来てもらってますし、ウーファーさん(農業体験のファームステイの方)も3人滞在して下さっており、手伝ってもらっていますが、結局僕しかできない機械作業なども多くていくら時間があってもたりません。
でも、実に面白いものです。働いている時間だけを見ると完全にブラックな状況ですが、ただ作業が重なってしんどいだけで、気を遣って大変な上司がいるわけでもなく、本音とたて前の狭間で苦しむということもなく、農作業自体にストレスはありません。シンプルに、どうやって作業を終わらせるか、ただそれだけなのである意味本当に気楽です。
通勤時間はゼロだし、家族で夕食を食べた後にまた残業、もしくは、朝4時には作業開始、という日々です。ちょっと余裕がある日には、家族で近所の水路まで蛍を見に行ったり、ちょいと作業の手をとめて小学校の授業参観に行ったり、子供のための家庭菜園を一緒にやったり、娘たちの泥団子づくりに付き合ったりと、豊かな時間を過ごせました。(まあ、だいぶ無理はしましたが・苦笑)。きついけど幸せだなあ~、と感じる毎日です。
おっと、そうそう、最農繁期、僕がこれだけ農作業に時間をあてられたのも、裏方サポートをしてくれるのりこさんのおかげです。感謝感謝です。この場を借りて盛大にアピール(笑)。
そして、ようやく、梅雨の大雨の時期。しばらくは、雨で畑には入れない日が多いので、ちょっと一息つけます!
と、いつもの年なら言える頃なのですが、なんと今年のこの天気・・・。
観測史上初という早さでの梅雨明け、そしてこの暑さ…・。連日の快晴。つい動いてしまって休めない…。そして全国的な雨不足。
でもまた九州では雨が戻る感じでもあるし、「やっぱり梅雨明けではありませんでした」という発表でもあるのでは、ということもあるのでは、なんて思わなくもなく…。
うーん、去年も、異常な早さの梅雨入り→空梅雨→8月に記録的な長雨、という変な天気だったので、今年もどうなるかとやきもきです。はぁ~。そういうわけで、天気がまったく読めん。困る‥‥。水がないと光合成ができないので野菜も米も元気なくなります。
まあ、百姓は、いついかなるときも、やれることを淡々と積み重ねていくのみです。ぼちぼちいきます。
というわけで、写真を少々。
里芋の畑。土寄せと追肥、草取りをウーファーさんががんばってくれました。
里芋の葉っぱについている水滴。
ビューティフルですね。
里芋の葉っぱの水玉。葉っぱの表面には、小さな小さな粒粒が規則的にならんでおり、そのことで水の表面張力が働き、水滴がころころ丸くなって転がり落ちます。そして、葉についた泥や小さな虫などもからめとって、いつも葉が綺麗で乾いた状態でいます。
この、小さな粒粒によってもたらされる撥水作用を、ロータス効果といいます。ロータスとは、Lotus、つまりハスのことです。ハスの葉も里芋の葉と同様です。このロータス効果を身近に感じられるのは、「しゃもじ」です。プラスチック製のツブツブのついた、ご飯つぶがひっつかないしゃもじです。 以上、ちょっとしたウンチクでした。
家の前の田んぼ。朝焼けに染まる南阿蘇の外輪山。日の出のちょっと前のこの時間帯、空気もひんやり。とってもいい気持ち。
田植えの時の家族写真。親が働いている姿を見せられるのは、幸せなことだなあと思います。
大葉。僕の大好きな野菜。この時期、まだ虫にも食べられず、本当につやつや。ちょっと醤油を垂らして、ご飯をまいてたべると絶品です。
最後に。
キュウリの葉をむしゃむしゃ食べているウリハムシ。今年は、春の育苗時期に、コロナにかかったり家の引っ越しをしたりで手が回らず、キュウリの苗がうまく育ちませんでした。そのせいで、ウリハムシがけっこう来てます。とほほ。
でも、このウリハムシ、僕は好きなんです。
もちろん、キュウリを食べられるのは頭にきますし、ぶちぶち手でつぶします。でも、好きなものは好きなんです。
ウリハムシは、基本的には、ウリ科の植物の葉しか食べません。なので、ズッキーニも、キュウリも、カボチャも、食べます。スイカも、マクワウリも、メロンも、ヘチマも、食べます。カラスウリや、アレチウリも食べます。
なので、ウリ・葉虫 という名前なのです。
ほかにも、いろいろ「〇〇ハムシ」という名前がつく仲間の虫が何種類もいます。
ヤナギハムシは、柳・葉虫 という名前の通り、ヤナギ科の植物の葉を食べます。
ヤマイモハムシは、山芋・葉虫 で、ヤマイモ科の植物の葉を食べます。
という感じで、それぞれ食べるものが細分化されていて、お互いに争わなくていいすみわけができているわけです。実にお見事、進化の結果として、お互い食べ物をめぐって無用な競合をしなくていいようになった、というわけです。すごい!
そして、その進化の瞬間を想像したら、ちょっと勇気をもらえるような気がします。お話にすると、こんな感じでしょうか…。
むかしむかし、ある森の中にマメ科の植物しか食べないマメハムシの群れがいました。群れの中で、変わり者のトニーというマメハムシの男の子がいました。
トニーは、いつもみんなと違ったことをして、「空気がよめない」とか「変わってるね」と言われていました。逆に、一目置かれることも時々ありました。トニーは「なーんかうまくみんなとかみ合わないなあ」と気持ちが落ち込むこともありましたが、お父さんとお母さんが「あなたはあなたのままでいいのよ。やりたいことをやって生きていいのよ。」と言ってくれました。
そして、「みんなと仲良くしなくてもいいし、友達も別にいなくてもいいと思うの。ただ、あなたもハムシの群れのひとりとして、あなたができる何かをやって、結果として群れの中の一人でも二人でも、はたまた多くのみんなが、ちょっとでもハッピーにみんななれるお手伝いができるといいね。たとえそれが本当に些細なことでも。」と教えたのでありました。
ある日、原因はわかりませんが、突然、森の中のマメ科の植物が枯れていきました。群れのみんなが次々に飢え死にしていきました。ところがトニーは、いつものようにひとりだけ変わった行動をとりました。
「そんなもの食ったら死んでしまうぞ」と他のマメハムシに言われましたが、気にせずに「たぶんいける。美味しそう」と、ウリ科の植物を食べてみました。そしたら、最初の何日かは下痢をしましたが、次第に体が慣れてきて、1カ月もしたらまったく問題なくなりました。体も元気です。
なんとか飢え死にせずに堪えてることができていた仲間たちも、次々にウリ科の植物を食べ始めました。そのうちの何匹化は死にましたが、何匹化は生き残りました。
トニーは、ウリ科を食べても大丈夫だったアンナという雌のマメハムシと結婚して、子供を残しました。子供たちはマメ科とウリ科の両方をたべることができましたが、その子、そのまた子供たちは、すっかり、ウリ科ばかりを食べて生きるウリハムシへと進化していたのです。
という感じで、つい物語を勝手に想像してしまいます(笑)
トニーに幸あれ!!
それでは皆様ごきげんよう~。戻り梅雨の大雨、お気を付けくださいね~。