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田畑の様子と「ゆたかさのしてん」とヒメツチハンミョウ

2021年4月11日(日)


皆さまこんにちは。

4月は、野菜は端境期のお休みを頂いております。お米も、昨年分は予約完売となりました。卵とさつま芋のみ、オンラインショップで取り扱いをいたしております。なかなかご期待にそえずにすみません。

お休み明けのセットの中身はこんな感じです。


5月の野菜セットの中身 

大根、カブ、さつまいも、白菜、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、人参、小松菜、スナップエンドウ、玉ねぎ、レタス、にんにく、ワサビ菜、ニラ。

収量に余裕がでてきたら、オンラインショップで在庫有にしておきますね。


椛島農園ホームページ&オンラインショップ ←リンクはってます。新規のご注文はこちらからどうぞ~。


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今年は春の訪れが早かったですね。南阿蘇でも、桜も早かったし、木々の芽吹きも早かったです。

農繁期にはいり、いろいろ気持ちも焦っててんてこ舞いですが、それもふくめて、淡々といつもどおりの4月を過ごしております。

すみません、たいして面白い記事もかけませんでしたが(笑)

今月は、

➀田畑の様子
②本の紹介「ゆたかさのしてん」
③暮らしと俵山とヒメツチハンミョウ

という内容です。お付き合いいただければ幸いです。

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➀田畑の様子

3月のお彼岸ごろから、いよいよ農繁期にはいったなあ~、という感じで毎日大忙しです。

田んぼの整地をしています。

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5年前の熊本地震の時に畦が崩れたあとに、持ち主の方の高齢化で作付けしてなかった田んぼです。畔の修復工事のあとでも、まだかなり凸凹が残り、去年だいぶ苦労しました。土が多くて水から出てしまう所では雑草が生えやすく、栽培管理がとてもしにくいのです。

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高いところを削って、低いところに運んでいます。地道な地道な地道な作業です。でも、眺めがよくて気持ちが良いです。



堆肥づくりをしています。

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1月にお肉となっていただいた群れの鶏舎で、床にしいていたもみ殻と鶏糞とこぼれ餌がまざったものを耕して、水分調整をして、山積みに。中は微生物の発酵熱で60℃くらいになっています。

この熱で、餌としてあげていた野草雑草にまざっていた種や、ハネ野菜についていたよからぬ菌などをやっつけます。そのうち温度が下がってきて、生き残ったいい菌が元気になり、そのうち乳酸菌や酵母菌や放線菌のまざったようないい匂いにしあがります。

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堆肥づくりのスペースがないので、鶏舎で、その場で切り返し(空気を入れるのに必要な作業)をしています。狭いので機械が入らずすべて手作業。ガッツあるのみ。このまえ、夜中にトイレに行ったら目が覚めてしまい、「えーい、もういいや、起きちゃえ」てな感じで、朝3時にヘッドランプつけて切り返ししてしまいました。無理が効かない年になってきているのに、ついやってしまうこの哀しい性(笑)。はやく堆肥舎作りたいなあ・・・。時間がほしい~・・・(涙)。


春野菜の畑。

例によって霜よけ保温のための不織布をかけています。

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殺風景でごめんなさい、というかんじです(笑)。もうだいぶあったかいのではやく防虫ネットにかけかえたいのですが、ちょっと手が回らず。お野菜さんたちよ、あと少しだけまってね。最後の霜がおわったらすぐに変えますからね。

5月にいっぱい出せるように、沢山植えてます。

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すくすく生育中です。虫が来ないように、そしてゆっくり成長して長い間出荷できるように、そして、何よりも美味しくなるように、かなり窒素肥料を控えめにしています。



夏野菜の苗もすくすく生育中。

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3年前に踏み込み温床をやめてから、ポットにつかう培養土の品質がいまいち安定せず苦心していましたが、、今年から隣の山都町で販売している「有機JAS認証OK」の土を使ってみて、いい感触です。感謝です。


②本の紹介「ゆたかさのしてん」

友人が本を出版しました。

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ゆたかさのしてん ~小さなマチで見つけたクリエイティブな暮らし方
木田悟史 著
今井出版

若い時の山登り友達で、大学の同窓生でもある木田さん。現在は、日本財団の鳥取事務所の所長さんをされています。木田さんは、鳥取で自分の人生をクリエイティブに拓いている人たちに沢山出会います。天然の麹菌を使った味噌づくりの職人さん、街づくりのデザイナーさん、子供の居場所としての馬の牧場を経営される方、地域密着のローカルテレビを運営される方、などなど。

よく「田舎は何もない」といわれることがおおですが、消費者という視点ではなく、モノづくりや街づくりといったようなことを主体的に楽しんでいきたいという人たちにとっては、田舎という場は実にのびのびと自分らしく活動できる可能性がある場なのでは?と、村に住んで15年目の僕はよく感じます。

木田さんも、たぶん同じようなことを感じているのでしょう。「これからそうしたい」という方は多いけど、まだまだハードルは高いという現状。そんな中、移住や独立を考えている方の勇気づけになれれば、という思いで、「ゆたかな生き方」をしている仲間たちを紹介している本です。

僕が思うに、そういう方々が多いエリアは、上勝町や、淡路島、海士町など、有名なところはいくつもあるけど、そんな場所はごく一部です。そういう場所は、制度もととのって入りやすいだろうけど、自分で切り開く楽しさで言ったら、有名じゃないところのほうが面白いかも。きっと、どんなところでも、やる気があれば実現できる。そんなことを読後感じました。

もともと地元に代々お住まいの方にとっては当たり前すぎてなかなか気が付かない事でも、移住者の視点からすると、宝の山だったりします。田舎に魅力を感じて移住してきたりUターンしてきた方が主体的に活動していきいきすることで、もともと暮らしている方もその魅力を再発見して、みんながいきいきできる、そんな好循環がある田舎がきっとほんとうに魅力的なんだろうなあ、と感じました。

本の帯にある、コミュニティーデザイナー山崎亮さんの言葉をお借りします。

・・・・・・・・・・

言いたいことを短くまとめよ。複雑なことを簡潔に伝えよ。私たちはそう教えられてきたし、実践してきた。それでも伝わらない「生活のゆたかさ」がある。それらは、印象深いキャッチコピーやわかりやすい数字で伝える事の出来なかったものたちだ。

だから今回は、本書に登場する人たちの言葉をじっくり読みこんでほしい。時間をかけて、そのときようやく伝わる「ゆたかさ」があるはずだ。

・・・・・・・・・・・・・

ちなみに、本の写真を担当しておられる藤田和俊さんの運営する「鳥取県智頭町で人にスポットライトを当てたWEBメディア」なるものを拝見したら、とっても素敵でした。

その名も「脈々」。←リンク張ってます。



③暮らしと俵山とヒメツチハンミョウ

暮らしの様子を少々。敷地内の目に見えるもの全てがとっちらかっていたり、子育てでドタバタしたり、農作業の忙しさで心おれそうですが、いやいや、それも全部主体的にもがいている時間。ゆたかさのしてんを変えれば、十分ゆたかといえる、はず、と思いたい…(苦笑)


「ヨモギの葉っぱを乾燥させて座布団作る。体の調子が良くなるらしい!!」と、ヨモギハンティングにいそしむのりこさん。地震の後の工事でできた斜面で(笑)とっておきの場所を見つけたようでで、テンション上がっている様子。

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日本ミツバチの巣箱をつくりました。

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が、ひとつ作って、はい入りました~、というほどには甘くないのですね。入ってくれない…。

そこで、とっておのアイテム、キンリョウヘン!

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なぜか、日本ミツバチはキンリョウヘンの花の匂いにあつまってくるそうです。巣箱の横にキンリョウヘンをおいておくて、巣箱にご入居の確立が高まるそうです。

せっかく友人がわけてくれたキンリョウヘンなのですが、なんとまあ悲しいことに、冬の間置いていた場所の日当たりがいまいちだったせい(だと思う)で、日本ミツバチが新しい巣をもとめて飛び回る時期に開花が間に合わなかった感じがしています。

慌てて3週間くらい前にビニールハウスに入れたけど、ちょっと遅かったみたい。うーーーん、まだ間に合うかなあ。



息子、近所のお友達と、二人だけのテント泊。といっても、家のすぐ近くの畑で。

テントの横に「猪の罠をつくった」らしく、「寝ないで見張る」と・・・。

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テンション上がりまくりの少年たち。時計を持たせていなかったせいで、夜中の2時に「おはよー」といって家に帰ってきました(笑)


ご近所さんと味噌づくり。大した量が無ければ、大豆を潰すときは、わしゃわしゃと足で踏むのが一番、と再認識。あー、それにしても、こんな場所で味噌づくりでいいのか!?自家用だから、まあいいや。

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最後に。

息子と近所の俵山へ。

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馬酔木(あせび)がとても美しい。

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馬酔木という名前は、馬が葉を食べれば毒に当たり、酔うようにふらつくようになる木、ということでついたそうです。グラヤノトキシン、アソボプルプリン、アセボイン、ジテルペン、といった毒があるようです。近年では、殺虫効果を自然農薬として利用する試みがなされています。ふむふむ。

ハルリンドウがかわいい。

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ヒメツチハンミョウが、卵を産むための穴を掘っていました。

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ツチハンミョウという名前がついていますが、ゴミムシに近い仲間です。体には、カンタリジンという猛毒があります。一方で、いぼとりや利尿剤としても利用してきたそうです。

生態がとてもおもしろくて、土からでた幼虫は、クローバーなどの花の上で蜂が蜜を吸いに来るのをまちます。そして、やってきた蜂の体にひっついて、巣の中に運んでもらい、巣の中の蜂のたまごや蜜をたべて育ちます。ひょえ~。

自然の仕組みって、生き物の生存戦略って、ほんとうに美しいなあ。

それにしても、野山を歩くだけで、いろいろ考えさせられます。

自然の生き物がもつ「毒」って、どうやってできるのだろうか。

毒の成分は、餌に毒があるからなのか。

毒性のないものを食べて、体内で毒を合成するのか。

「安心安全」という意味で「自然」という言葉をよく使うけど、果たしてそれは正しい言葉の使い方なのだろうか…。

毒と薬は使い方と表裏一体。

食べ物でも一緒。

それこそ、たとえば醤油だって、200cc一気飲みすれば、50%の人にとって致死量になる…。

大事なのは、とにかくバランスなのでは。

でもそこにまたとらわれては人生面白くない。

なんてかんじで、今日も思考は止まりません(笑)



よし、農繁期がんばっていこ~。



 #春の畑 #お米 #土づくり・堆肥・肥料  #本の紹介 #ひとりごと #田舎暮らし  #子育て #阿蘇 #生きもの

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2021年04月10日 未分類 トラックバック:0 コメント:0

オンラインショップのご案内

3月10日(水)

お知らせです。

ホームページならびに、ホームページ内のオンラインショップ開設にともない、このブログの構成を変えることにします。

今までは、毎月トップに、ホームページ的な説明のリンクを貼っていましたが、それらの内容を外すことにします。

商品案内、宅配のご案内、お買い物方法などについては、ホームページのオンラインショップをご利用下さいますよう、お願い申し上げます。

お米は足りず、野菜も端境期なので在庫なしと設定しておりますが、卵、ネギ、さつま芋は在庫ありとしております。寂しい内容ですみません(苦笑)

なお、定期購入ではなく、単発でのご注文については、オンラインショップをご利用の方(宅急便利用の方)には、決済サービスやショッピングサイト運用のための諸経費分として、定期購入や直接取りに来てくださる場合と比べて、少し価格をあげさせていただきました。ご理解のほどいただければありがたく存じます。

ブログ自体は、ホームページ内にきちんとした形でシステムを作って引っ越したいのですが、まだしばらくは勉強と設定に時間がかかりそうなので、セットの中身のご案内と、これまで通りの毎月の発信は、当面はこちらで続けていこうと思っております。

どうぞよろしくお願いいたします。

椛島農園ホームページ←リンクはってます。

#椛島農園の歩み

2021年03月10日 未分類 トラックバック:0 コメント:0

HPできました~

2月28日

お知らせです。

3月下旬ごろ~ゴールデンウィーク頃にかけて、どうしても野菜がそろわずに出荷のお休みを頂く「端境期」になります。卵が多めのお客様、お米の定期発送のお客様、「どんなものでもいいから送って」というお客様以外にはお休みを頂くことになります。ご迷惑をおかけしてしまい、すみません。詳しくは、セットのお届けの際に、個別にご連絡さしあげております。この先のラインナップです。

3月上旬~3月中旬のセットに入るもの

お米(ご予約の方のみ) 卵、 人参、長ネギ、大根、さつま芋、里芋、小松菜、ケール、アレッタ、ごぼう、ほうれん草、カボチャ、チンゲンサイ、紅芯大根、菜の花、

畑の様子を見ながらこのうちの10種類くらいの野菜を入れてまいりますね。


3月下旬~4月上旬のセットに入るもの

お米(ご予約の方のみ) 卵、 人参、長ネギ、大根、さつま芋、小松菜、水菜、ワサビ菜、ごぼう、ほうれん草、菜の花、

畑の様子を見ながら、このうちの6~8種類くらいの野菜を入れてまいりますね。

「これははずして。これは沢山入れて。」などのリクエストがございましたら、お届け予定日の前々日のお昼頃までにご連絡を下さい。

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さて。

三寒四温の日々が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

ひとつお知らせがございます。

このたび、椛島農園のホームページが、ようやく出来上がりました!



キャプチャ


リンクはこちらです→https://kabashimafarm.com/

農園案内や、自己紹介、育てている野菜やお米や鶏の説明は、うちらしい長文で、想いを込めて書きました。でも、WEBデザイナーさんの力で、長文なのにまずまず読みやすい感じに仕上げてもらいました。

そして、恐る恐るですが(笑)、オンラインショップもつけました。

ただ、端境期に入ったり、そもそもお米がご予約分でいっぱいなのとで、オンラインショップではすべての商品をいったん在庫ゼロにしております。

そして、決済についても、送料がサイズと時期(クールかどうか)によって異なるので、その対応のために「いったんこちらからご連絡」をさしあげて、その際にクレジット決済か銀行振込を選んでいただくという、ちょっとだけ時代遅れな感じに(笑)システムを組んでみました。

しかしながら…、これまでの「このブログ、面白いんですけど、どこからどう注文していいかわかりません」というお声を頂いている現状と比べたら(笑)、それはそれは飛躍的にご利用しやすくなって、大きな進歩となったと思います。

少しずつ商品を充実させていき、使いやすさも向上させていけたらなあ、と思っています。あくまでも、今買って食べてくださっているお客様への定期のお届けを優先させていただくので、しばらくは、作物が良く出来すぎた時の販売となる可能性が高いですが、まあ、焦らずぼちぼち向上させていきますね。


さて、今回のHP作成のいきさつを少し語らせてください。


ホームページをそのうち作ろう、そのうち作ろう、と思い続けて早数年…。なかなか時間とエネルギーを回せずに、ずるずると後回し、後回し、になってしまってました。

ホームページ作成の背中を押してくれたのは、去年ウーフで滞在してくれたご夫婦、Taka&Shu ちゃん。いろいろ話をしてると、「だったら、そのうち、ではなく、作っちゃいましょうよ。僕やりますよ。」というお言葉に力を頂き、そのまま発注させてもらいました。

でも忙しい農繁期の間は全然そっちに頭をまわせずに、手つかず状態に…。12月に入ってドタバタと写真を撮ったり、ロゴマークを作ったり、原稿を書いたりと、いっきにすすめていき、作ってもらいました。

今回自分の中でビックリしたのは、結局仕事と請け負ってくれたTakaちゃんと、一度も会わずに、全てオンラインで打ち合わせをして完成にまで至ったことです。全然時代の流れについていってないし、そもそもこの農家暮らしでズームすら何回かしか使った事なかったのですが、ちゃんと慣れていくものですね。Takaちゃんにいろいろ教えてもらいながら、なんとか時代にキャッチアップしていこうとしてる感じが楽しかったです。

タカちゃんブログのリンクはこちらです→https://goripachi.com/
夫婦で世界1周の旅、シリアスボードゲーム開発、お悩み相談室、プログラミング、キャリア形成、など、実に多岐にわたるテーマで月間5万pvだそうです。とにかく、もっている世界がひろく深いナイスガイです。



ロゴデザインは、近所の「チチリ企画」さんにお世話になりました。


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なぜフクロウ!?何屋さんか分からん!というツッコミを頂きそうですよね(笑)。話せば長いので、詳細を語るのはまたの機会にいたしますが、ざっくり簡単に言うと、こんな感じ。

人と人を、人と自然をつなぐ場として「止まり木農園」というコンセプトを掲げるようになった椛島農園…。野鳥が羽を休めたり、まわりを見渡したり、ごはんを食べたり、次の場所へ飛び立つためであったり、まさにその「止まり木」をロゴに入れ込んでみました。

フクロウは、なぜか息子が小さい時に大好きでよく絵を描いていたので、それをベースに仕上げてもらいました。フクロウは、餌となる小動物や沢山いないと生きていけません。豊かな里山の生態系のシンボルともいえます。

よく、夜になるとうちの家や畑から夜に鳴き声が聞こえていたのですが、この1年位聞こえなくなりました。おそらく、巣となる大木に何か異変が起きたのでは、と想像しています。きっと、谷の中で居場所を変えながら、何羽か生息しているのだと思います。隣町の高森街で見かけたよ、と友人にも教えてもらいました。夏に渡ってくるアオバズクや、冬に渡ってくるコミミズクも阿蘇には生息しています。彼らが暮らしていけような自然豊かな里山を守っていきたいなあ、と感じています。

チチリ企画さんのfbページはこちらです。→https://www.facebook.com/%E3%83%81%E3%83%81%E3%83%AA%E4%BC%81%E7%94%BB-2217270701932239/



サイトの中の、阿蘇の風景写真の中で、「これは!きれいだなあ!」という写真の多くは、阿蘇を愛してやまない、知る人ぞ知るフォトグラファーのAso_projectさんにお世話になりました。

Aso_projectプロさんのインスタはこちらです→https://www.instagram.com/aso.project/


思い起こせばちょうど14年前の今頃、南阿蘇に移住してきて農業を始めたころは自給自足に憧れて、「何でも自分でやりたい」と鼻息が荒かったのですが(笑)、最近ではすっかりオジサンになって、いかに人とコラボをするか、つながるか、というのがテーマになってきました。

何でも自分でやれちゃう人とお会いすると、かっこいいなあ~という憧れは今でも抱きますが、こだわりととらわれは紙一重ですからもっとゆるく。ひとはそれぞれ、自分のペースで、出来る人が、出来る時に、出来ることをやればそれでいいのでしょう。てなかんじで最近は思想がとてもまろやかになっております(笑)。人は変わるものですね。

タカちゃん、しゅうちゃん、チチリ企画さん、Aso_projectさん、本当にお世話になりました。そもそも、こういうことが気軽にできてしまう今の時代のネットサービスのソフトハードを創ってくださった世界中の多くの多くの皆さま方にも感謝です。僕も、そういう世界中の無数の職業人の中の一人として、自分の領域で、いい仕事をしていきたいなあ。なんてことを思いました。

それでは皆様、今後ともどうぞお付き合いいただければありがたく存じます。ではまた~。


追伸:

 「今後の野菜のラインナップ」等のお知らせは、しばらくはこのブログ上で続けてまいりたいと思います。ホームページ内のブログサイトに引っ越していきたいのですが、まだ運用の仕方がよくわかってなくて、せっかくなのでいろいろシステムを学んでから過去記事とか見やすくなるようにレイアウトを考えたのちに、徐々に行っていく予定です。どうぞよろしくお願いいたします~。







2021年02月28日 未分類 トラックバック:0 コメント:0

ねこぱーんちとおかみさん

2021年1月16日(土)


皆さま、明けましておめでとうございます。

どうぞ今年もよろしくお願いいたします。

今月は、

①新年のご挨拶
②おかみさん、ありがとうございました!!

という記事を短めに書いております。

*********************

①新年のご挨拶

12月から、ひどい寒さとなりましたね。年明けの寒波は強烈でした。南阿蘇に暮らして15年目となりましたが、今までで一番の寒さでした。最低温度が−10℃日中氷点下という日が2日。雪は数センチしか積もりませんでしたが、気温が低いのでなかなか溶けませんでした。ここは九州なのに…。いやはや・・・。

コロナをめぐる状況も、なかなか落ち着きませんね。もともと人にそんなに合わない暮らしなので、都市の皆さまのご苦労も想像するしかないのですが、やはりいろいろなことを感じる毎日です。

さてそんなご時世ではありますし、農閑期ではありますが、いつもどおりにいろいろドタバタしております。寒波で水道凍ってしまったり、娘が胃腸炎を保育園でもらってきたり、そんな中でも手袋マスクアルコールでいろいろ気をつけながら出荷は淡々と続けたり…。

そして、今、ホームページを作ってます。ロゴも作ってます。製作をお願いしたデザイナーさんといろいろ打ち合わせしたり、文章を書いたり、写真を撮ってもらったり、昔の写真を引っ張り出して整理したり・・・。

こういうのって、思ったよりも時間とエネルギーがかかりますね。なかなか終わらない…。そして、古くなった育苗ハウスも、大慌てで建て替え中。はやく終わらせないと、春野菜の種まきができないや。焦る、焦る(笑)

どうぞ皆さま、本年もよろしくお願いいたします。いろいろなことがありますが、皆様にとっていい年になるように、と願っております。


写真を整理してたら、懐かしいものがでてきました。

亡くなったレオ君の若かりし頃。

「ん、蛇だ」

090705遭遇

ねこぱーんち!

090705攻撃


090705猫パンチ

やっぱり猫は人を幸せにするなあ。また飼いたいなあ。


②おかみさん、ありがとうございました!!

今月、若い雛鶏たちが卵を産み始めたので、ご高齢鶏たちを屠場に運んでお肉にしてもらいました。おかげ様で、予約完売となりました。ありがとうございました。

さて、毎度のことながら、鶏をかごに入れて屠場に運ぶ作業をするたびに、いろいろ感じます。

昼間捕まえるのは、鶏が逃げ回って大変なので、夜暗くなってからかごに入れます。鶏は鳥目なので、夜はじっとしています。そっと手で持って、さっとかごに入れます。自分で言うのもなんですが、手慣れているので、かなり早いです。

鶏たちも、「ん?ん?ん?」という感じでちょっとパニックになりますが、たいして声も上げずに、かごに入ってしまえば、おとなしくしてます。

夜に一人でやるこの作業は、なーーーーーーんとも言えない、無常観を感じます。

人間って、残酷だよなあ…。

ベジタリアンの方以外は、結局誰かがこうやって運んだ鶏の肉を食べてるんだよなあ。

生きるって、酷なことだよなあ…。

長年やってると、そこで感謝こそすれど、罪の意識やもの悲しさなどは特に感じません。でも、人間と家畜の関係が「フェアじゃないあな」というもどかしさや違和感を覚えます。いろいろ語りだせば長くなっちゃうのでそのあたりのテーマは今日は割愛しますが…。

で、翌朝早朝に屠場に運びます。

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屠場といっても、農村にある小さな食肉処理場です。うちから40分くらいの施設です。50年ほど続いた会社です。昔は社員さんも何人かいたそうですが、だんだん規模を小さくして、今は家族経営+パートさん数名です。

切り盛りしているのは、80代半ばのおかみさん!と、息子さんのお二人。高齢化と、施設の老朽化により、この3月で店じまいをする予定です。うちは、14年間、お世話になってきました。本当にお世話になりました。

おかみさんは、ご高齢にもかかわらず現役で、処理のスケジュール調整も、代金の受理も、おかみさん担当です。「もう腕が動かんとですよ」とおっしゃりながら、肉捌きもされています。

うちが処理をお願いするのも、今回で最後となりました。今は、大規模な食肉処理場ばかりです。うちがお願いしているような、1ロット70羽、という感じで受け付けてくれる処理場はほぼありません。この先のことを考えて、同じように小ロットで受け付けしてくれる食肉処理場を今探しているところです。

場合によっては、今後は庭先で「自家用」として処理をして、今までのような販売が出来なくなる可能性もあります。そういうことも見据えて、プロの技を学ばせてもらおうと思い、今回、肉をさばくところの見学をさせてもらえないかとお願いしたら、ご快諾頂きました。

いつも自分でさばく時は、あくまでも「自家用」の肉としてさばくので、仕上がりの美しさもやはりそれなりにしかなりません。「ほー、なるほどー、ここでグイっと包丁をこっちにむけるときれいに肉がとれるのかー」と、勉強になりました。

見学をさせてもらいながら、昔の話もいろいろ聞かせてもらいました。50年続いた、家族経営のお店を閉じるということが、どれだけ重厚なストーリーであるのか、想像すら難しいです。きっと、本当にいろいろなことがあったんだろうなあ…。

そして、やはり時代の流れには抗えないですね。こういう小さな食肉処理場は、あと10年か20年したら、日本の中から消えていくんだろうなあ。肉をさばく、ということがますます人の目に入ることのない世の中になっていくんだろうなあ。

正直なところ、新しくて大規模な施設の方が衛星管理も楽でしょうし、システマチックに処理が進んでコストも下がると思います。でも、なんだかなあ、このやりきれない切なさは、うーん、なんだろうなあ。

生きることが、他の生き物の命を奪って必要な栄養を体内に入れる事であり、それはいい事でも悪い事でもなく、ただ、そういうものであるし、でも、それを頭ではなく、腹で分かるという事が、必要なのではないか、と思ったりもします。

食べるという行為を通して死を身近に感じられれば、「死はタブーではなく、本来当たり前にあるものだし、死は終わりではなく循環の一部でしかない」なんて思うのですが、やっぱこういう感性は今の長寿社会の豊かさに浸りきった世代の甘ったれた思想なんでしょうね、多分…。

でも、仮に、死に接する機会が身近にあれば、生がより輝くのでは、なんて思うのですが、さてはて。命短し恋せよ乙女・・・。一日一日を大事にして生きていきたいものですね。

ああ、いろいろ書いてたら、黒澤明監督の「生きる」を見たくなってきたなあ。

最期に。

猟師をしている友人が勧めてくれた一冊。

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世界屠畜紀行 内澤旬子 解放出版社

むっちゃ面白かったです。モンゴルの草原を旅して羊の屠殺現場を目にして以来、屠殺という行為にほれ込んだ著者が世界各地と日本の屠殺現場をめぐったルポです。

屠殺から解体処理の技術、屠場で働く人達への差別の問題、国によってことなる食肉文化、肉料理のこと、(BSE問題の頃の取材の本なので)BSE問題、などなど、多岐にわたるテーマを網羅した渾身の一冊です。

そして、著者の内澤さん、すごい方です…。

まだ僕は読んでないのですが、最新の本は、なんと、ご自身が淡路島に移住して生活する中で、元の交際相手からストーカー被害にあい、その体験をまとめたものなのだそうです!!!

きっと、内澤さんにとって、「体を張って、体験したことを、書く」ということは、生きる事そのものなんだろうなあ、と想像せざるを得ません。

人によって全然違うんだろうけど、何か一つでも「好きとか嫌いとかではなく、とにかく続けてしまう、続けざるを得ない、これをすることが自分である」みたいなものがあるって、素敵だなあ。たとえ、傍から見たらそれが大変なことであったり、面白くなさそうなことでも。それを仕事にできて、生涯続けられるとしたら、それだけでとても幸せなことなのかもしれません。

処理を終えて冷やしてもらったお肉を受け取りに行った時に、おかみさんに挨拶をしました。ひょっとしたら、これで、お会いするのも最期かもしれない…。そう思って、頭を下げてきました。

「今までありがとうございました。僕も、あと40年頑張りますね!お身体、大事にされてくださいね!」

おかみさんは、静かに、ずっと、ニコニコ笑っておられました。

おかみさん、お元気で!!

#猫 #にわとり #ひとりごと #本の紹介


2021年01月16日 未分類 トラックバック:0 コメント:1

鳥インフルエンザが大変です

12月18日(金)

ご覧くださいまして、ありがとうございます。熊本・南阿蘇村の椛島農園です。

12月に入り、一気に寒くなりましたね。南阿蘇では、毎朝、氷点下の冷え込みです。寒いです。

コロナの状況にも気をもみますね。医療関係者の皆さま、ありがとうございます。早く落ち着かないかなあ、と願うばかりですね。

今月は、

①田畑の様子とマルデンさん
②鳥インフルエンザが大変です

の見出しふたつで書いてまいります。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

①田畑の様子

ほんとに、この12月は寒いですね。

朝の畑は、凛とした美しさと静寂と寒さに満たされております。

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ほうれん草も、

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小松菜も、

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凍ってガチガチです。でも、日が差すとシャンとします。この寒さが、甘味を引き出します。冬野菜、美味しいです。


土づくりのための麦畑。美しいなあ、と毎朝思える幸せ。

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それにしても、師走はなんだか忙しいですね。毎年のことながら、12月だなあ、と感じます。

ちょっとげんなりします。でも、そういう気持ちに負けてはいけないのであります。というわけで、

ちょっと時間が空いた日に、

お野菜と卵を使っていただいている、ご近所のレストラン、マルデンさんに行ってきました。

阿蘇特産の赤牛の料理をメインに、いろいろ美味しいメニューがそろっています。うちのお野菜たちがどんな風に料理されているのか、ちょっとわくわくどきどきしながらお邪魔しました。

そして、

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おお、美味しい、美しい!!ボリューミー。

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ミネストローネ、美味しい~。あたたまる~。

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マルデン特製、赤牛のステーキカレー。(カレーをかける前の写真ですんません)。

ゆっくり味わっていただきました。とにかく、美味しい。美しい。

僕は、こう言ってしまっては身も蓋もないのですが、外食があまりすきではありません。なぜなら、かなりの大食漢だからです。おなかを満たすのにも、子連れ外食のコスパ的にもオッケーな回転ずしとかラーメン屋なら食べた気がしますが、妻が大好きな、2000円位のちょっとしたランチなどは、まったくと言っていいほど足りず、たまに一緒に食べに行くと、帰りに大量のパンを買って帰り、なんだかなあ、という気になるのです(笑)。

しかし、いいかげんもう40代半ばだし、違う妻はそういう意味では量よりも質をというふうにかえていかなくちゃかっこ悪いぞ、と自分に言聞かせる今日この頃…。一方妻は、そこそこの価格のランチをお友達と、というのが好きな普通の人なので、年に数回は妻と一緒に食べに行くのです。この日も、妻の誕生日のランチ…、が足の怪我とかがあって2ヶ月半遅れてようやく行けました。すまん、妻よ。

という情けない理由で、これまでレストランにお野菜を出すというのもほとんどしてこなかったのですが(笑)、いやー、やはりこれだけきれいに盛り付けてもらって、これだけ美味しく料理してもらうと、はっと目が覚めた思いがいたしました。来年はもうちょっとおしゃれな野菜とか彩り野菜とか、西洋野菜を植えてみますので、これをご覧になっておられるシェフの方がいらっしゃいましたら、どうぞお声掛けください。

皆さま、そういうわけで、ぜひぜひ、皆様マルデンさんへ。予約の方優先で、コロナ対策もばっちりで営業されております。ぜひぜひ。

HPは、こちら。https://www.minaaso.com/


②鳥インフルエンザが大変です

以下、12月のお野菜の通信「四季彩だより」より転記です。文章ばかりでだいぶ長いです。最後に、いろいろ考えた挙句におこなっている鳥インフルエンザ対策の様子の写真をのっけてます。

===年の瀬もまたウイルス騒ぎです===

 さて、新型コロナウイルスというウイルスに始まったこの一年ですが、畜産関係者にとっては、年の終わりもウイルスによって翻弄されています。12月14日時点で、西日本の10県の養鶏場で鳥インフルエンザの陽性反応が出て、合計で330万羽以上の鶏が殺処分されました。まだ12月の中旬でこの状況なので、この冬は大変なことになるだろうと、関係者は戦々恐々としています。

ちなみに鳥インフルエンザは平成15年に約80年ぶりに鳥インフルエンザが国内で発症し、それから数年に一度のペースで流行してきました。これまでの一番大きな被害が出たのは平成15年で183万羽の鶏が殺処分されました。今がまだシーズンの最初に過ぎないことを考えると、この冬は養鶏農家にとってとても厳しい冬になりそうです。

 こんな状況なので、当然「人間にうつらないだろうか」とか「卵や肉の価格が上がらないだろうか」という心配の声もあがってくると思います。その答えとしては、No、です。罹患した鶏の肉や卵が市場に出回ることは日本の現状だとありえませんし、たとえ口にしたとしても人間の健康への影響は皆無だと専門家が言っています。

ウイルスが人にうつったという例も外国ではあるようですが、罹患した鶏と、マスクや衣服もいいかげんな状態でよほどの濃厚な接触を(養鶏所の作業員というような形で)長時間しない限りは、まず大丈夫なようです。つまり、日本ではその可能性はほぼゼロです。価格に関しては…、卵を産む品種の鶏と肉用品種の鶏を合わせると3億羽以上飼われています。330万羽というのは約1%であり価格に影響がでることは今のところないそうです。

 鳥インフルエンザウイルスは、主に渡り鳥であるカモなどの水鳥に宿っています。野鳥の糞などを体につけたネズミなどが金網の破れ目などから中に入り、鶏に感染すると言われています。鶏舎周りの消毒(強アルカリにして菌を殺すために運動場のライン引きで使う消石灰をまきます)や、ネズミの侵入防止、鶏舎に入る人のチェック、鶏舎に立ち入る際の手洗い消毒着替え、などが基本的な感染予防対策となります。


===いろいろコストとの兼ね合いがあります…===

 鳥インフルエンザウイルスは、いわば「天災」で、台風や地震みたいなものです。対策をしていても完全に防げるとは限りません。被害があった養鶏場は数万羽という単位で鶏を飼っています。10万羽というところも珍しくありません。高度にシステム化、機械化されて、その羽数を数人の人間で管理できるようになっています。当然、飼育密度は高くなります。満員電車の中で暮らしているような密度のことも珍しくないそうです。外からのウイルスが入らないようにしたり、(産卵数調整目的での)照明の時間コントロールしたりするために、窓が無い鶏舎も普通にあります。当然病気も出やすく、予防のための投薬も必要になるケースもあります。

コロナの場合は、三密を避けるのが基本ですが、畜産の現場ではそういう話はききません。コストとの兼ね合いでそうもいかないというのが哀しい現状のようです。うちのように、150羽位の規模で、風通し抜群で鶏が地面を走れるような環境では、薬も必要なく、大人の鶏が病気になって死んでしまうということはほぼありません。

ですが、大規模な養鶏場で三密だと「どんどん病気がうつっていく可能性が高い」という理由で、すさまじい数の鶏が土の中に埋められていきます。やり切れない気持ちになります。と同時に、さきほど挙げた数字で言うと殺処分をうけた330万羽以外の3億羽も、人間のために殺されるというのが現実であり、これまた数字だけ見聞きしても不思議な感じすらします。

 ちょっと話がそれますが、卵は価格の優等生と言われるくらいに一般的には安価で良質なタンパク源ですので、それを支える大規模養鶏システムも大事なものですし、うちのような飼い方が正しい、と主張する気も全くありません。いわゆる普通の卵では、そのほぼ100%の餌が外国産ですがそれもまた現状ではやむを得ずです。全ての養鶏農家がうちのような国産の餌を使用したら、おそらくスーパーで売られている卵も一個100円以上にはなるのでは、と思います。

動物の福祉(アニマルウェルフェア)という観点から見た場合も、ゆったりと土の上を走れる飼い方がいいのは分かり切っていますが、管理コストが上がり、国民の中でどのくらいの消費者の方がその卵を食べてくださるのか?という話になります。ちなみにアニマルウェルフェアが進んでいるヨーロッパでは、ゲージ飼いが禁止される国も増えてきて、アメリカでも追随の動きがあります。そして、コストが上がる分、なんとイギリスやドイツでは国からの補助金も農家にでているそうです。先進国の中では、そういう潮流が出てきていますが、日本はまだまだです。


===鶏を飼っている鶏舎の中を見せてもらうこと自体が難しい時代です===

 いやはや。だいぶ話がそれました。本題に戻ります。いろいろ書いているくせに、実は僕は大規模な養鶏場に入ったことがありません。実際の現場を見たことがありません。なので、所詮全部聞いた話にすぎません。でも、考えるべきテーマがそこにあると思います。

ほんの数十年前まで、日本でも鶏は普通にどの家の周りに、そこらへんに、いるものでした。年をとって卵を産まなくなった鶏はお父さんがさばいて肉になり、家族で食べていました。世界中、どこででも見られた光景です。でもこの数十年で、そのような光景は圧倒的に少なくなってしまいました。今の子供たちにとって、鶏が薄暗くて狭いところで卵を産むことや、産みたての卵が温かいかいことや、最期に首を切る時の鶏の様子など、知りようが無いです。そして、生きることは食べる事であり、食べる事はほかの命を奪う事である、という根源的な生の哀しさをリアルに感じられる場も暮らしの中から消えていっています。

効率化と、病気対策のためにますます畜産は大規模化してきました。それは、もはや時代の流れです。ほとんどの農場は「関係者以外立ち入り禁止」です。家畜衛生保健所の方ですら「病気が怖いから敷地内には入らないでと言われる事もあります」とおっしゃっていました。

鶏に限らず、実は養豚の世界でも今ウイルスがもたらす病気が問題となって、放牧養豚の禁止をする、しないで今年は大分もめたのです。放牧養豚をしている友人の訴えには悲痛なものがありました。国の指導で借金をしてフェンスを作ったのに、放牧自体が禁止と言われた、と。結局は署名運動や沢山のパブリックコメントの効果があって、すぐに禁止ということはなくなりました。詳細は長文になりすぎるのでここでは詳細は割愛しますが、とにかく大変そうでした。


===それでもやっぱり免疫力を信じたいのだなあ===

 家畜である鶏も豚も、そして人も、ウイルス対策という意味では同じです。基本的にはウイルスを物理的に排除するというのが基本となります。当然、わかりきっていることです。でも皮肉なことに、鳥インフルエンザウイルスを毎年日本に持ってくる渡り鳥達が、鳥インフルエンザウイルスで全滅するとは聞きません。強い個体が免疫を持って子孫を残し続けているから、ウイルスと共生しているとも言えます。

でも狩猟採集時代ならいざ知らず、人も鶏も今のような環境で生活していると、「かからないように密を避ける」「免疫力をあげる」という発想だけでは乗り切れないのは自明のことです。それに、強い個体が残っていくものだという発想は人権の観点からは危険なものを感じます。さてさて、どうしたものでしょうね。いろいろバランスが難しいところではありますが、できることならば免疫力が付くような生き方(飼い方)をして、隔離や投薬という道だけではなく、生命力や菌との共生という道も信じてみたい、と僕は思うのであります。

このまま今の時代の流れが進み、隔離隔離、という方向で畜産が進んでいけば、庭先で鶏が居て、子供たちが餌をやり、卵をとり、最後は肉になる、という光景は、おそらく、20年後には日本からほぼ消滅しているのでは?と思います。ひょとしたら子供たちが鶏と接するのが動物園のふれあいコーナーだけになる、なんてことがあながち冗談ともいいきれないような気もします。

程よい折り合い点を探っていかないとちょっと寂しいし、危ない感じもします。やっぱり、世の中は多少ごちゃごちゃしてる「遊び」「ほどよい塩梅」のスペースがないと息苦しいです。多様性のある世の中であってほしいものです。というわけで、うちはこれまで続けてきたスタイルの養鶏を時代にあらがってしぶとくやり続けていこうと思います(笑)。

三密にはならない風の通る鶏舎、発酵した床、いい餌と、たっぷりの野草と野菜…。そういう基本を守りつつ、法令で定められた消毒などもちゃんと行ったハイブリッドな養鶏ができたらなあ、と思います。安心・安全な美味しい卵をお届けできるようやれることをやってまいりますね。

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というわけで、家の前の鶏舎、今はこんな感じです。

子供の遊ぶブランコの横に、石灰まきまくっております。

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いやはや、シュールな光景だあ…。でも、石灰なんぞ気にせず遊ぶ子供たちの姿にほっとします。

入口の奥に、もう一つ扉を作り、着替えと長靴交換のスペースを作りました。

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鶏たちは、すこぶる元気です。寒さもなんのその。夏生まれの群れが、年明けからバンバン卵を産み始めます。

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しばらくの間、卵不足でご迷惑をおかけいたしました~。

ほんとに、生きて入れば、思わぬしんどいこともたくさんありますが、予期せぬ嬉しいこともたくさんありますね。いろいろ期待せず、目の前のできることをやっていって、小さな小さなことに幸せを感じられる毎日でありたいものですね。それでは皆さまごきげんよう。今年もお世話になりました。どうぞ良いお年をお迎えください。

#冬の畑 #美味しいもの #にわとり #ひとりごと

2020年12月17日 にわとり トラックバック:0 コメント:0

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