出水

2月11日(水)

「鹿児島の出水(いずみ)市に、鶴を見にいかないか」と、お誘いを受けて、お出かけしました。出水は、九州の中でも超一級のバードウォッチングスポットです。

とにかく、すごいのは、

090211出水荒崎

ツルです。マナヅル、ナベヅルなどを中心に、毎年1万羽ほどのツルが冬を越すために、シベリアなどの北国から飛んできます。


マナヅルです。田んぼでえさを探しています。

090211マナヅル

ツルは、いったんパートナーをみつけると、相手が死ぬまで一生一緒にいるそうです。出水まで渡ってくるのも、えさを食べるのも、寝るのも、すべて家族で一緒に行動します。

悠然としたツルの姿に、おもわずため息が漏れてしまいます。


しかしながら、「人と自然の関係」について、いろいろ考えさせらる場でもありました。

ナベヅルは、全世界で1万羽くらい生息するそうです。その、ほとんど、9割以上が出水で越冬するそうです。

これは、怖いことです。鳥インフルエンザのような伝染病が発生したら、絶滅の危険性が一気に高まります。では、なぜこういう状況が生まれてしまったのか、という話になります。

そこに、人とツルの関係が問われています。

ナベヅルは、浅い水のあるところで眠ります。それも、なるべく大きな集団で眠ろうとします。その理由は、外敵などの危険をいち早く察知できるからです。大きな集団のほうが、些細なことでも気が付気やすいでしょうし、それに、水の波動がセンサーの役割を果たしていて、外敵の接近などを知ることができるのだそうです。なるほどなあ、と思います。

つまり、昔ながらの湿田などが、最高の越冬環境だったわけです。落ち穂や虫や草の根っこなど、食べ物も豊富にあります。

でも、農地改良で乾田化は進み、農薬の使用で生きものは少なくなり、越冬に適した場所が減ってきたのです。

そんな折に、出水では戦後に新たな動きが始まりました。「ツルを保護しよう」ということと「農作物を食い荒らすツルへの対策」としての、人工給餌が行われるようになったのです。また、ツルが安心して越冬できるような保護区の設置にも尽力してこられました。結果的に、各地に分散していたナベヅルは、どんどん出水に集中するようになったのです。

マナヅルも、ほとんど同じような理由から、同じような状況となっています。

今、越冬地を少しでも分散化させようと、いろいろな対策がとられているとのことです。うまくいくといいなあ、と思います。

なにはともあれ、これだけ身近に、野鳥の群れをじっくりと観察できるところはなかなか他にないと思います。地域の方々の、ツルを愛しているお気持ちもすごく伝わってきます。

答えは簡単にはでないかもしれません。でも、一歩ずつ、一歩ずつ、ですね。


そして出水は、マナヅルやナベヅルだけでなく、いろんな野鳥の宝庫です。いやー、なかなかすごかったです。
クロヅル、カナダヅル、ソデグロヅル、ミヤマガラス、タヒバリ、カワセミ、ハヤブサ、ミサゴ、ヘラサギ、ツクシガモ、ヒシクイ、サカツラガン、ホオアカ、オオジュリン、などなど。約40種類を観察することができました。
はじめてみる鳥も多かったです。丁寧にいろいろ教えてくれた皆さんに、感謝!です。

思わず記念撮影。なんだか照れますなあ(笑)

090211出水記念撮影2


干拓地の用水路でこいつも発見。

090211ジャンボタニシ卵

スクミリンゴガイ、通称ジャンボタニシの卵塊です。1981年に、食用として南米から持ち込まれたスクミリンゴガイですが、評判もあがらないまま、じきに野生化して、稲を食い荒らす害虫となったのです。

でも、水の深さの管理をしっかりと行えば、逆にジャンボタニシに雑草を食べてもらう、という無農薬での米作りの技術があります。逆転の発想ですなあ。すごいです。でも、なるべくならそんなこともしなくていいように、外来種の管理はしっかりとみんなが意識を高く持つほうがいいなあ、と思います。

ブラックバスなどに代表される、外来種問題も、また難しい問題です。まだ、自分の意見をしっかりもてていません。勉強中です。そのうち、また思いつくままに、長い長い文を書いてしまうかも(笑)。その時には、お気がむけば、お付き合いくださいませ(笑)

そんなこんなで、よき一日でした。感謝!

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2009年02月11日 日々の暮らし トラックバック:0 コメント:0

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