あえて踏み込み温床

1月24日(日)

無風快晴の一日でした。

青空がきれいでした。

100124青空

さて、今年も、踏み込み温床の用意をする時期となりました。今日は、枠を作り、落ち葉を集めました。

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今年のテーマは、見た目を美しく!です。例によって、手持ちの材料として、切ってあった竹が手元にあったので、「じゃあ、今年は竹で作るか」という具合に、竹を組んで作りました。まずまずの出来といったところですが、組み立てに時間がかかりすぎました。いろいろ工夫が要るようです。研修時代から数えると、温床作りも今年で6回目となります。毎年、「さあ、これから種まきが始まるぞ」と、気が引き締まります。

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この、竹と藁で作った枠の中に、落ち葉、鶏糞、米ぬか、藁くず、などを積み込みます。水をかけて、水分調整をし、微生物がいきいきとできる環境を整えます。すると、微生物がほどよく発酵熱を出してくれます。その熱を利用して、春野菜や夏野菜の苗の生育に必要な温度を得る、というわけです。昔ながらの知恵は、ステキですね。

毎年思うことがあります。ただ単に熱を得るということならば、電気カーペットや、上手にビニールなどの資材を使うことで代替できます。なぜこんな手間をかけるのだろうかなあ・・・。中に入れる落ち葉や藁は分解されて翌年には立派な腐葉土となります。でも、腐葉土をただ単に作るだけなら、近くのクヌギ林の中で落ち葉や笹を積んでおくだけで十分です。

おそらく、何か言葉にできない、「豊かさ」を感じられるからなのだろうなあ、と思います。もうほとんど失われかけているような技術を用いて育苗がうまくいったときの、なんだかよく分からない矜持みたいなものが心地よいからというのもあるかもしれません。有機物の循環、微生物の息遣いをダイレクトに感じられることが楽しいのかも知れません。

こんな考え方もできます。

生活のあらゆる面で、「伝統的な、ゆったりとした技」を用いたいものです。きわめて理想論となりますが。昔ながらの道具で、どんっと地に足をつけて暮らしていきたいものです。ガスでなく、かまどがよいです。灯油でなく、薪ストーブがよいです。車ではなく、馬車がよいです。宅配の際に出るCO2も出したくはないです。畑ではビニールはなるべく使いたくないです。

しかしながら実際は、理想とは程遠い暮らしです。ビニールは多用していますし、暮らしの面でも、節電意識などはけっして高いほうではない我が身であります。でもまあ、大切なのは、できる範囲で、ぼちぼちと、理想と現実の折り合いをつけていくこと自体を楽しむことだと思っております。

暮らしを、経済的にも成り立たせていくためには、有機農業だろうとなんだろうと、ある部分ではしっかりと効率化していかないことには現実は厳しいです。でも、効率化ばかりを考えていては、気持ちがとがってきます。ある部分では、「あえて」「他の方法でやれば楽なんだけど、まあなんとなく楽しいから」大変な方法でやってみるというのもステキです。大変だけれども、美しい。そんな行為、技術や道具、いいものです。

人によって、その行為が何であるのかは異なって当然です。「うちは餅つきは絶対杵と臼でやるんだ」とか「ビニール資材はぜったい使わん」とか「地産地消に徹底的にこだわる」とか「うちはかまどでご飯をたくのよ」とか。そういうものをひとつ持っているだけでも、ちょっと気持ちが豊かになれそうです。

僕にとっての踏み込み温床は、数少ない(笑)、そのような「あえて」の行為のひとつなのだと思います。だからでしょうか、温床の準備をしていると、ココロがとても軽くなります。不思議なものですね。

さてさて、今年も大きな失敗がなく育苗シーズンを過ごせるかな。押さえるポイントだけはしっかりと押さえれば、あとは御天道さまと腐葉土さまの力にお任せですしね。淡々ぼちぼち、ゆったりとしたココロモチでやっていくことにします。まあ、だいぶん慣れてきたということに、感謝感謝です!

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2010年01月24日 田畑 トラックバック:0 コメント:0

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