9月16日(木)

快晴の一日でした。ちょっと暑かったです。


昨日、玉ねぎの播種をしました。去年が、11日の播種。結果的に、少しとう立ちが多くて、早すぎたかな、という感じ。なので今年は15日。ドンピシャのタイミングを掴むのは、年によっても異なるし、難しいものです。
苗はとにかく多く作るにこしたことはないと思い、調子にのってたくさん播いたら、苗だけですごい面積になってしまいました。「おいおい、どうするのこんなに~」とひとりで自分につっこみながら覆土してました。

今日は、畑に少し余裕が出てきたので、思い切って納屋と家周りの大掃除。ゴミセンターにいろいろゴミの持ち込みをしたり、燃やせるものは木っ端は燃やしたりしました。おかげで、かなりすっきり。気分もすっきりです。あとは、例年通りの中学生の農業体験学習の事前打ち合わせ。

この夏の反省として一点。とにかく、仕事量が多すぎ。夏に踏ん張れば、冬の間は出荷だけしていれば、あとはぼちぼち農閑期的な楽しい暮らしが待っています。でもそれを可能にするには夏を乗り切り、稼げる状態にしておかないといけないわけです。冬ののんびりは夏のふんばりにかかっているのです。

で、考えたこと。そもそも、どう考えてもひとりでは無理な仕事量を設定してしまっている。これでは、精神状態がおかしくならないほうが変ですわ。今年もほんとによく頑張りました。そこで、決めました。来年は、WWOOFをします。Willong Woker On Organic Farm というシステムの略で、WWOOFです。直訳すると、オーガニックな農場で自主的に働く人。ということですかね。

WWOOFについて説明。受け入れ側の農場(や、オーガニックな組織。ペンションやら、陶芸家さんやら、いろいろのようです)と、そこで働きながら滞在したい旅人とが双方にWWOOFに登録しておきます。基本的には、旅人が一日6時間労働力を提供する代わりに、受け入れ側は宿泊場所と食事を提供します。そこで、お金のやりとりは一切発生しません。いろんな農場や空間を体験したいという旅人と、とにかく人手が欲しいという受け入れ側との相互扶助的システムです。日本はもちろん、世界のあちこちでけっこうメジャーなシステムです。

友人で、受け入れをしているところも数件あり、話を聞けば聞くほど、いつかやろう、と感じていました。いながらにして、世界中から旅人がやってくるというのも刺激的です。でも、いつかやろう、と思ってだらだら時がすぎてしまってました。それじゃあ、いつまでたっても実現しません。この夏のきつさが、いいきっかけを与えてくれました。いろいろ気を使うし、何かと大変なこともあるだろうけど、とにかく、やります。決めた。

なので、この先の農閑期には、とにかく家のリフォームをキアイいれてやります。旅人が快適に過ごせるような空間にしようと思います。なにかきっかけがないと、人は動きませんね。というわけで、そういう意思確認もふくめて、今日は掃除dayでした。

ちなみに、だいたいこういう話になると、「あほ~。だったらとにかくさっさと嫁ごばもらわんか~。」というつっこみを必ずいただきます。まあ、おっしゃるとおり。でもね、焦るといいことないです。ほんとに。ほんとに。全くもってほんとに(笑)。まずは、自分の「型」を磨いていこうと腹をくくっている今日この頃です。ん、ちょっと強気すぎるかな。だいたいこういう人が婚期逃すんだよね~(笑)。



四角豆、の花。

100909四角豆花

実。収穫も終盤となってきました。残暑の頃にばんばん実をつけてくれるので、夏野菜と秋野菜の間の端境期に重宝します。そして四角豆が終わる頃に、秋インゲンが実をつけはじめます。見事なバトンタッチ。ありがとう。お疲れ様、四角豆さん

100909四角豆



隣のじいちゃんの息子さんTさんが、バケツに水をためて何かしていました。

何をしているのかな、と見てみると…。



100909スズメバチ

スズメバチを洗っていました。蜂採りは、彼の趣味です。シーズン初物だそうです。焼酎漬けにするとのこと。そうそう、思い出した。僕が引っ越してきたときの引っ越し祝いも、蜂でした。蜂の子を炒ったものを「あんた蜂ん子たぶるね?」と渡してくれました。意外とおいしかったのを覚えています。

Tさんは、去年の今頃、大きな病気をして入院していました。退院してからも、しばらくはげっそりと痩せてしまっていて、大丈夫かなあ、と思っていたものです。でも次第に元気を取り戻し、今年は田んぼ作業も普通どおりにこなし、蜂遊びもこれまでどおりに出来るようになりました。去年の病気がまるで嘘のようです。

Tさんが入院していたころ、隣の婆ちゃんがよく口にしていました。「まあ、病気が病気だけん、戻ってこれるかどうか分からんたい。いのちに縁があれば、戻ってこられる。なければ、まあ、しょんなかたい。」

その言葉を聞くたびに僕は関心してしまいました。「ああ、すごい。こんな姿勢で生きていけたらステキだなあ。」と思ったものです。

近頃、その婆ちゃんの体調がいまひとつのようです。口にする言葉も少し弱気です。「いつお迎えがくるかのお」と言っておられます。僕が越してきたばっかりの頃、まだ体がしゃんしゃん動いた婆ちゃんは、とにかくおかずの差し入れをしてくれました。「昔はとにかく苦労しっぱなしやったけん、今が一番幸せ」が口癖でした。

最近は、体がきついせいなのか、その口癖があんまり出てきません。僕などには分からない、いろいろな思いや「覚悟」があるのだと思います。この夏改めて驚いたことは、そのように体がきついと口にしながらも、畑に立ち続ける婆ちゃん(と、爺ちゃん)の姿でした。

「ざまにゃあ。草だらけたい。昔はなんでんしよったとにねえ。うったおれてもよかけん、こればせにゃならん。こうやって、90年生きてきたとだけん」と、まだ暑い夕方にトマトの土寄せに汗を流す婆ちゃんの姿には、人が「生きもの」として持ちうる生命力をひしひしと感じてしまいました。耕す、種を播く、草をとる。そういうことは、爺ちゃん婆ちゃんにとって、顔を洗うとかご飯を食べるとかいうこととほとんど同じ位の、「当たり前」のことなのだと思います。

人が農耕を始めてから1万年あまり。人は、1万年もの間、隣の爺ちゃん婆ちゃんと同じように「当たり前」のことを当たり前にこなして生きてきたのでしょう。その「当たり前のこと」はもちろんきついことです。でも、現代社会で人々が感じているある種のきつさとくらべたら、精神的にはだいぶんましなのかもしれません。

農耕を始める前の数百万年の狩猟採集時代は、はたしてどうだったのか?という命題についてはいろいろ意見があるようですが、蛇足になるのでここでは触れないでおきます。

まあ、とにかく、爺ちゃん婆ちゃんは、すごい。ほんとに、すごい。としか言いようがないです。彼らのように品のある老い方をしたい、と今から(笑)思ってしまいます。

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2010年09月16日 ひとりごと トラックバック:0 コメント:1

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WWOOF、すっごいいいと思います!!!
これからジャパン、ジャパニーズが注目されていくと思っています。(今は価値観の見直しを各自行っていて、最後の踏ん張りどきですが)

椛島さんのブログは、自然の素晴らしさ、お年寄りの知恵や生きる力(生命力)、今を生きる真摯さ、今世界中の人々に必要な要素がすべて盛り込まれています(すみません、えらそうに。でもそう思うのです)。

これからも、椛島さんらしく、感じたこと、見たこと、聴いたこと、書いていただけると嬉しいです。

2010年09月19日 さとこ URL 編集












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