アマナ
3月30日(水)
少し雲が多かったものの、晴れ空の一日でした。
東北や関東、そして原発の状況が気になってはいますが、日々淡々と作業をこなしております。
なすの苗も、ちょっとずつ大きくなってきました。
一昨年、5月5日の午前中に定植したら、午後に雹が降りました。それ以来、懲りてしまって遅めの種まき、植え付けとしています。
畑のあぜのアマナ。春の使者です。他の草が伸びだすころには姿を見せなくなります。地味なんだけれども凛とした感じや、「まあ、ちょっと顔出してみましたわ~」という控えめな感じが好きです。
今日は、ご近所農家さんのお茶の木の剪定のお手伝いをしました。
今、刈り揃えておくことで、5月に新芽がきれいにでそろうというわけです。案外ハードな作業でした。
昨日、西原の風流にて行われた原発の勉強会に行ってきました。
講師は、富田貴文さん。
上関原発問題とスウェーデンの自然エネルギー社会を取り上げた映画「ミツバチの羽音と地球の回転」の製作に携われた方です。エネルギーやお金、暦の未来について語り合うワークショップの主催をされて、あちこちを回られています。
話が、とても上手で、わかりやすく、面白かったです。スライドなど一切用いず、ほぼマイクひとつで2時間弱の間、数十人の心をワシヅカミにしておられました。ちょっとびっくりでした。賛成か反対かという二項対立を超えたところで具体的にどうするのか、みんなで具体的に考えていこう、という強い強いメッセージをやわらかい言葉で伝えておられました。
マスメディアの情報を、批判の視点を持たずにただ受動的に受け止めていくだけだと、思考停止につながることもあります。とはいえ、ますます複雑に、どんどん情報過多になる時代です。みんながみんな情報をうまく引き寄せ、取捨選択して、編集、発信していけるわけではないです。適性や能力も要ります。それに日々の仕事や暮らしには、各人相当な時間とエネルギーを使うものです。そうそう「考える材料を集めること」には集中できません。農作業をしていて、日々痛感しています。
となると、富田さんのような方の存在は実にありがたいです。ここはひとつ、ファシリテイター的な方の声かけにのっかってみるのもひとつのきっかけとしていいかと思います。そして、その先で、考えていくのは、ひとりひとりの責務です。
とにかく、まずは、かかわろうとする意思。知ろうとする意思。どういう暮らしがしたいのか。何が問題なのか。何は本当に必要で、何は別になくてもよいのか。そもそも豊かさとは何なのか。
そういうことが、まるで天気のことでも話すかのように、さらりと日常会話の中で話題に上がる世の中になれば、なんとなくいい方向に進むような気がします。まあ、せっかくの機会、しっかりみんなで考えて整理していけたら素敵ですね。